このことは、重要な経済指標を見ればよくわかる。
発表の直前には、取引量が減少し、トレーダーが結果を待つために価格が神経質に変動し始める。

中央の棒グラフの出来高が、トレンドの反転が起ころうとしているときに減少していることに注目してほしい。

流動性とは、資産の売買がいかに容易か困難かを意味する。
ここでも、その資産で取引する人が多ければ多いほど、流動性は高くなる。
どちらも資産の価値を意味しないことに注意してください。
どちらも、資産の価格がどこに動くかではなく、どのように動くかを決定する。
そこで、トレンドの強さである「モメンタム」という言葉が登場する。

さて、高校の物理を覚えている人のために説明すると、運動量には方向と大きさの両方がある。
一定の方向性があれば、モメンタムは質量×速度に等しい。
金融市場でも同じで、質量が大きいほど、つまりトレーダーの量が多いほど、トレンドの勢いは増す。
その相関関係として、勢いが高ければ高いほど、それを変化させるために必要なパワーも大きくなる。

このチャートでは、出来高とモメンタムの両指標を呼び出すことができる。
モメンタムは、取引に入るタイミングを示す優れた指標となる。